まずは天井の白い物体(以下物体Xとする)を採取する。物体Xがなんであれ、眼に入るのは困るので保護眼鏡をつける。同様の理由で気管を保護するためにマスクをつける。
これは、物体Xが何であってもするべきことであって決してアスベストではないかと疑っているわけではない。私は学生部の調査を全面的に信用している。 |
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採取できた物体Xはこれだけである。触った感触は紙か何かのようだ。見た目だけならニュースで取り上げられるアスベストと同様に見える。
しかし、これは絶対にアスベストではない。偶然見た目が似ているだけのまったく別の物質だ。それをこれから実験で証明していこう。 |
アスベストは繊維状だ。右の顕微鏡写真(200倍)を見る限り、物体Xの中にも繊維状の何かが多く含まれているのがわかる。
しかし、アスベストとよく間違えられる物質、ロックウールも繊維状の構造だ。 文献には「アスベストの方が繊維が細い」だとか、「アスベストは顕微鏡で見ると、繊維が束になっている」と書かれているが、はっきりいって素人にそんなことを判別するのは不可能だ。この写真だけではアスベストか否かは分からない。 |
200倍 |
掌にロックウールをのせて、指で擦ると粉々に砕け、肉眼で見ても繊維状に見えない。
掌にアスベストを載せて、指で擦っても砕けず、肉眼で見ても繊維状のままである。 掌の上で物体Xの塊を押してみると、簡単に砕けた。しかし砕けた破片をよく見ると、繊維状の物が見える。どう判断すべきだろう? 繊維状の物はあるが、触った感触は |
アスベストは酢酸に溶けず膨潤状態になる(液体を吸って膨らむこと)が、ロックウールは酢酸に溶けて気体を発生させる(完全に溶けるわけではない)。
材質から判断す方法だ。ロックウールには酸化カルシウムが含まれているため、酢酸(市販の酢)に溶ける。中学校の理科で『炭酸カルシウムに塩酸を加えて二酸化炭素を発生させる』のと同じだ。 家にあった米酢をビンに移して、その中に物体Xをぶち込む。 これでもかと言わんばかりに気泡が出てくる。表面が泡で真っ白だ。かなり勢いよく溶けているのが分かる。それに伴って異臭がしはじめる。明らかに酢の臭いよりも硫黄の臭いのほうがきつい。この臭いは危険だ。間違いなく排気ガス由来の硫黄酸化物が含まれている。あの辺、アスベストよりも大気汚染のほうが問題なんじゃ‥‥。 ※ 締め切った部屋でこの実験をしてはいけません。 |
なんでこんな物を使えるのか。ちょうひ先生の研究室から奪ってきたからだ。表現するのに都合の悪いことはすべてちょうひ先生に押し付けてしまう。こんな便利なキャラクターを作ってくれたkoi2さんに大感謝である。
偏光顕微鏡で観察すると、結晶質のアスベストは色がついて見え、非晶質(ガラス質)のロックウールは色がつかない。 理由は難しいので省略するが、色のついた繊維が見えればそれがアスベストだと考えていいということだ。 右が偏光顕微鏡写真(200倍)だが、色はどこにもついていない。かなり念入りに探したが、視界一面青一色でそれらしいものはまったくみつけることが出来なかった。 |
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