我流Yang派弓道論(初心者編)
実際のところ弓道ってどんなの?



 このページの日記では、しょっちゅう弓道の話が出てくる。高校大学7年間の学生生活は弓道の比重がかなり大きかったものであったし、今でも弓道を通じて知り合った相手との関係は続いているからである。
 しかし、このページを読んでいる人に弓道経験者はほとんどいないと思う。だというのに、当たり前のように弓道のこと日記に書くというのはやや失礼ではないかと思い、これを書いてみた。


 今回は、ルール編的中編に分けて簡単に解説しようと思う。ただし、ここに書いてあることは学生弓道限定の話で、なおかつ私の勝手な考えもも十分に入っていると思って読んでいただきたい。


ルール編

 限りなく簡単に言うのであれば、弓道というのは単なる的中てである。的中したかしていないかだけが問題なのであって、(一部を除いて)中心に中ったとか端に中ったというのは関係ない。これが、多くの人が勘違いしている点である。
 少しだけ詳しく説明すると、射位(弓を引く所)には四本の矢を持って入り、そのうち何本が的に刺ささったかを数えて得点とする。最終的に中った本数のもっとも多い人(チーム)が勝ちだ。
 四本を何回行うかというのは試合によって異なり、的中が同じ数だった場合は決定戦を行う。普通、優勝決定戦、団体の決定戦の時はサドンデス形式で一本ずつ引く。それに対して個人2位以下の決定戦は『遠近法』といって、一本だけ引いた矢が的の中心に近いほうを勝ちとする。

 次に2種類ある競技のルールについて箇条書きにしよう。

近的きんてき
  ・射手から的までの距離  28m
  ・的の直径        36cm
  ・的の形状        丸い木枠に紙を張ったもの
  ・引く場所        弓道場

遠的えんてき
  ・射手から的までの距離  60m
  ・的の直径        100cm
  ・的の形状        二重にした畳にダンボールをつけたもの
  ・引く場所        屋外(少数の遠的可能な道場)

 一般的に弓道と言うと『近的』をさす。試合の数も遠的に比べて近的のほうが多い。何より60mという長い距離をとれるような広い場所はあまりないから、練習が出来ない。
 しかし、成人の日に行われる『三十三間堂の通し矢』があまりに有名なせいで、遠的の方が主だと思っている人も多い。確認しておくが、振袖で弓を引くのはこのときだけで、普通は半袖の胴着と袴を着用する。そのため『弓道』=『三十三間堂』と思っている人と弓道に関する会話をすると、説明にとても時間がかかってしまう。


 次に的だが、下の絵のような模様になっている。左が高校や一般の弓道で使われる霞的かすみまと、右が大学や一部の練習用に使われる星的ほしまとである。どちらも直径は36cmだが、実際に射位(弓を引く所)から見ると星的のほうが大きく見える。
   

 順位決定などの場合は、直径が小さい24cmの星的や、どの矢が最も中心に近い位置にあるか分かるように同心円が描かれた『線的』が使われたりもする。遠的の場合は直径1mの霞的かアーチェリーのカラー的(中心から黄赤青黒白)を使う。

 この的(近的用)であるが、多くの人が藁の束の表面に紙を貼っているように勘違いしている。私自身、自分で弓道を始める前はそうだと思っていた。これは巻き藁といって、2m位の近距離から射る練習道具である。表に紙は貼っていない。この勘違いはテレビ『暴れん坊将軍』のオープニングで、松平健が遠くの巻き藁にむかって弓を引いていたからだと思われる。実際は下の絵のような木の枠に紙を張ったものだ。

 この的枠に矢が当たると案外簡単に的枠は欠ける。数多く引く学校の練習で使うような的枠というのは、すぐにボロボロになっていまう。私自身、高校のときに普通の的枠の半分の直径である18cmの的枠を買ったが、たまにしか使っていなかったのに今ではこんな風になっている。カッターなどで削ればまだ使えるが、そこまでの情熱がないので部屋に放置している。

 後半はルールとは関係ないが、なんとなく書いてしまった。必要なことがあれば随時書き足していく予定。


的中編

 学生でない、社会人で弓道をしている人には『精神的な鍛錬が‥‥』とか『射形(フォームのこと)良くないと‥‥』とか『自分を見つめなおす』とかいう言葉が好きな人が多い。しかし、学生弓道に限ればそれらの主張は意味を成さない。


勝てば官軍、中れば正道

 の世界である。「的中のためなら何をしても構わない」とまで割り切ってしまっている人は少ないが、競技としての弓道をしている以上、勝敗に関わらない作法や精神論的なことはどうしても疎かになるのは仕方がない。社会人の射手に
「これだから学生弓道は‥‥。」
 と言われながらも、より高的中を得るために技術を磨くことになる。

 では、その学生弓道家が目指す高的中というのはどれくらいのことだろうか。究極的に言えばもちろん百発百中が理想だ。しかし、そんなことが出来る人間というのはめったにいるものではなく、仮に体現したとしたら負けることはないということになり競技の意味がなくなってしまう。

 そんなことを言ってしまうと元も子もないので、大学男子の試合での各的中率での一般的評価というのを書いておく。これは私の偏見も入っているが、私以外の多くの人もこれに±1割くらいの差で評価すると思う。

  ・ 〜1割   初心者、スランプ等
  ・1〜2割   人数あわせ?
  ・2〜3割   初級者
  ・3〜4割   少し弱い
  ・4〜5割   試合に出ているのがおかしくない
  ・5〜6割   試合に出ても出場者本人が恥ずかしくない
  ・6〜7割   少し強い
  ・7〜8割   強い
  ・8〜9割   かなり強い
  ・9割〜    すごく強い

 女子のときや高校の場合はもう少し的中率が下がることになると思う。学校や地方によってこういうのは異なるのであまり厳密に考えない方がいい。大体のところでは7割くらいの的中があれば『強い』と評価して差し支えない。

 ちなみにここからは単なる自慢になるが、私の大学四年間での試合の的中率は平均すると9割程である。これくらいの的中で四年間過ごすと以下のような結果が残せる。
 全日本学生弓道遠的選手権個人優勝、地方大会レベル個人優勝2回入賞多数、都道府県レベル個人優勝1回入賞1回。大学体育会表彰3回、都道府県体育連盟表彰1回。

 最後のは誰かに自慢したいというだけで入れてしまった。本当に申し訳ない。



 弓道をしている知り合いと話す時は、以上のようなことを頭に入れて会話をすると、おかしなすれ違いなども少なくなると思う。


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