Lava・Lampを作る PartU
今度こそ完成



 遡ること3ヶ月、『Lava・Lamp(ラヴァ・ランプ)を作る 〜ガラス瓶の中の溶岩〜』の中で「家にある材料だけでLava・Lampを作ってみせる」と意気込んでいたわけだが、結果としては成功とも失敗ともいえない中途半端なものになってしまった。
 あれから3ヶ月の間、私は何もしていなかったわけではない。暇を見つけては試行錯誤を繰り返し、何とか理想へと近づけようと改良を行ってきたのだ。
 今回はそれを活かしながら、家庭でも作れる簡単なLava・Lampの作り方を紹介していこう。


 前回にも書いたことであるが、書籍やネットでLava・Lampの作り方を調べると、イソプロピルアルコール鉱物油を使うということが書かれている(例:書籍 『怪しい科学者の実験ガイド』ジョーイ・グリーン著 後藤安彦訳 早川書房)。毒性があるわけではないが、知らない人にとっては怖いものであるし、薬局へ行っても注文しなければ手に入らない店が多い。そして何より値段が高い。
 私のLava・Lampはこんな物は一切使わない。もっと手に入りやすいものを使ってそれなりの物を作って見せよう。

 ただし、私の方法にまったく問題がないのであればとっくに書籍で紹介されていてもおかしくはない。それがないというのは、それなりの理由があるのだろうということを覚えておいて貰いたい。今のところ事故らしいことは起こっていないが、ここに書かれていることを真似して万が一、なにかしらの損害が生じても当方は一切責任を負わない。厳しい書き方をしているが、よほどのことがない限り大丈夫だとは思う。


 12歳以下のお友達は大人の人と一緒に作ろうね☆




材料

ガラス瓶 透明で寸胴、高さのあるものが好ましい。750ml〜1000mlくらい。
かまぼこ板×2枚 同じ大きさ、形のものを2枚。15cm四方の木の板1枚でも可。
空き缶 上にビンを乗せられる強度と大きさが必要。パイナップルの缶詰がお勧め。
食用油 100ml程度 コーン油、なたね油、などなんでもいい。揚げ物の使い古しで十分。加筆 ラー油を使うとやや赤っぽいLavaが作れる。現在のところ、他に着色方法はない。
消毒用エタノール 濃度80%くらい。薬局では500mlで800円前後。1本ではギリギリ、2本あった方が安心。
電球40W 口金E17の物だとどこでも売っている。300円くらい。
電球ソケット 口金E17。陶器製がベスト、なければ金属製。プラスチックのは溶けます。ホームセンターかパーツショップで500円くらい。
電源コード コンセントプラグが付いたコード線。ホームセンターかパーツショップで100円くらい。


作業開始

 かまぼこ板を2枚張り合わせて、15cm四方くらいの一枚の板にする。ボンドなどで貼ればいいが、輪ゴムなどで固定してしっかりくっつけておく。

 ニッパーを使って、空き缶の缶きりで開けたほうに5mmくらいの切込みを1cm間隔に2ヶ所入れる。切ったところを内側に折り込んでコードを通す穴にする。

 空き缶の底に釘を使って出来るだけ細かい間隔で穴を開けていき、直径3〜4cmの円形を描く。穴と穴の間をニッパーで切り離して一つの穴にする。(写真)
 ⇒ 


 電球ソケットに電源コードをつなげる。ハンダ付けが必要な時はハンダを使い、ネジ式の場合はネジをきちんと締める。高温で銅線が酸化するので手捻りは厳禁。
 電球ソケットを最初に用意した板の中心あたりに固定する。ネジがあれば使い、なければボンドでもいい。(写真)


 ガラス瓶の7分目から8分目のあたりまでエタノールと水を5対1くらいの割合で入れる。このとき水の割合が多いと取り返しが付かないので気をつける必要がある。使う油がコーン油の時は水を少なめにしておく。
 瓶の中に油を1滴落として底に着くまでの時間が20秒程度になるように、水の量を調節しながら入れていく。微妙な調節になるので水は少しずつ加える。
   水を加える ⇒ よく混ぜる ⇒ 水が静止するまで待つ ⇒ 油を落とす
 この繰り返しになる。このとき、作業をいい加減にしていると、あるときを境に油が浮いたままになって沈まなくなる。こうなると失敗、エタノールが残っていれば瓶の中の液を少し出してからエタノールを加える。なければ諦めるしかない。

 液の調節が終わったら油を入れる。竹串などを伝わらせて静かに落とし、このとき瓶の内壁面に油が付かないように注意する。油の量は瓶の底に3cmほどたまるくらいの量。油を入れた後はビンを振ってはいけない。油が真っ白に濁ってしまう。そのままでも動作にはあまり支障はないが、見た目は汚い。
 もし倒したりして濁ってしまっても2週間ほど放置すれば自然に透明に戻る。気長に待とう。

 瓶にふたをしたらあとは組み立てるだけだ。ソケットに電球をはめ、缶をかぶせて上に瓶を置くだけ。コンセントにプラグを入て5分ほどで油が動き始める。加筆 缶とビンとの間に隙間を作ったり、木材のような断熱材を置いたりして缶からビンへ直接熱が伝わらないようにすると動きが良くなるようです。ちなみに下の写真は一度ビンを倒してしまっているので油が濁っている。


 電気がついて20分以上経っても油が浮いてこない時は、水が足りない。油が浮いた後いつまでも沈まない時は水が多いと考えて調整するといい。ただし、温度が上がっているときに冷たい水やエタノールを入れて調整するのは非常に難しい。細心の注意を払ってほしい。




 ここまで読んで読者の中には「あれ?」と感じた人もいるだろう。前回Lava・Lampを作ったときの問題点の中でいくつか解決されていないものがあるのだ。
 その中の特に大事な危険性についてだけ書き加えておく。まず引火性だが、瓶の中のエタノールの濃度は60%ほどである。これは泡盛のアルコール濃度と同じくらいだ。火を近づければ当然もえるが、栓をしていれば過敏になるほどのもではない。
 次に毒性だが、前回は燃料用のアルコールだったため、蒸気でさえ中毒する可能性もあったが、今回用いたのはエタノール、食用油、水だけである。アレルギーのある人を別として、少しくらい口に入ったとしても酔っ払うくらいがせいぜいだ。
 以上のことから、小児の手が届かないところにさえ置いておけば危険はないと思われる。ただし、あくまで素人判断なので、別の危険性がないとは言い切れないことを記しておく。


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